Business 2023.02.22

BEENOSの新卒キャリアパスのリアル 新卒7年目がPMになるまでの軌跡とは

2016年にBEENOSグループに新卒で入社以来、ショップエアラインでのCSとマーケティング、現在ではグループ広報とデファクトスタンダードにて海外営業と海外向けサイトのプロジェクトマネージャーも担う佐藤。旺盛な好奇心のままに成長と視野の広がりを追い求めた7年間、ブラインドタッチもできなかった彼女がPMになるまでの期間には何度も転換期がありました。飛び込んだ先で得られた経験を活かす素直力を駆使し、成長した現在、佐藤が語る、「仕事がすごい楽しい」理由とは?可能性を拡げた7年間についてインタビューを行いました。
 

航空業界からITに方向転換した就職活動。「国境を越えたビジネス」に共感し、BEENOSへ


―BEENOSに入社したきっかけと決め手を教えてください

佐藤:
元々は航空業界に行きたかったんです。大学在学中にカナダに留学をしたのもあって、いずれ海外で働いたり、英語を使った仕事への意向が強かったんです。ですが、将来的な自分のビジョンというか、希望と照らし合わせると少し違うのかな、と。IT業界のことは全然考えていなくて、ブラインドタッチもできなかったし、そもそも経験がなかったんですが、ITの分野だったら、国を跨いだり、日本にいても海外にいる人と連絡が取れたり、海外にいるメンバーと一緒に仕事ができたりするなとも考えるようになっていきました。
面接が進んでいって、CEOの直井さんとお話したんですが、その時に私はITのことは全然わからないけど、世の中の不というか、おかしいと思うところを変えたいとずっと思っているという話を直井さんにしたんです。そうしたら直井さんが「それ一緒にやろうよ」と言ってくださって。直井さんは自分もそうやって世界を変えていきたいと思ってるという話をしてくださいました。目の前のことというよりも、未来や、会社をどんどん発展させていきたいとか、世界の人たちと繋がっていきたいという部分の考え方が、私にすごく刺さったんです。「まさに私がやりたいと思っていた仕事だ」と感じて、国境を超えて、何かものを作ったり、日本のものを世界中に届けたりとか、世界のものを日本に届けたり、そういうことがしたいと強く思ったんです。

セカイモンのCSを担当し、ユーザーのニーズを理解できるようになった経験がサービス改善に生かせるように


―入社されてからはどちらに配属になったんですか?

佐藤:
最初はカスタマーサポート(以下、CS)です。セカイモンというサービスのCSを約1年やりました。最初の半年は日本人のお客様、最後の半年は海外のお客様向けのCSでしたが、これがすごく大変で。当時の私はマーケティングや海外営業に興味があったのですが、ショップエアライン社長の竹内拓さんから「どんなビジネスも要となるのは、カスタマーサービスだよ」と言われたんですね。直井さんをはじめとしてBEENOSグループの社長はみんなCSを経験してユーザーのニーズを肌で感じて理解してきた人たちなんだ、と。ユーザーからは時に厳しい言葉をいただいたりもするんですけど、厳しい態度になった背景を考えれば納得できることなんですよね。人間ですから、へこたれるときももちろんありましたが(笑)。当時まだまだ経験も浅くて、CSでは本当に勉強することが多くて大変だったので、今でも当時のことは家族とも話題に上がります。

―CSでは語学も生かされていたんですよね?

佐藤:
そうですね。半年間は日本語での対応だったんですが、新卒入社してすぐのころは全然ボキャブラリーが無くて苦労しました(笑)。留学を終え、日本に帰ってきてすぐ入社だったので、日本語の言い回しより英語の結論から述べるようなスタイルが染みついていたんですよね。でも最初の半年ではお相手は日本の方なのでそのスタイルで接するのは適切じゃなかったんですよね。そこから、お客さまの世代などに鑑みて言葉を選ぶようになりました。そういったことも最初に学ぶことが出来てよかったなと思っています。こうした細かな気配りなどは今のライティングやPR業務にも生きていると思います。
CS時代はコミュニケーション能力は評価していただいて、CSの回答が1日27件ぐらいが平均だったところを1日60件ぐらい返していました。一生懸命にCS業務をしているとですね、手書きのお手紙が会社に届くんですよ。すごくうれしかったし、それがすごくやりがいになっていました。


―2年目からはどんなお仕事をされていたのでしょうか

佐藤:
次はショップエアラインのサービスクオリティ(以下、SQ)に関わるチームに加入しました。サービスクオリティは、お客様から頂いたご意見などを参考にサイトのUI・UXの改善の実践や検証を行っていました。ABテストなどの実施などでデータを検証していましたね。1年間経験してきたCSの業務を通してお客様が求めていることを肌で感じていたのでSQの業務への移行は思ったよりスムーズでした。CSの時にはある程度マニュアルに沿った動きが求められていましたがSQではさらに踏み込んでお客様の要望を形にすることが出来たのでやりがいがありました。CSで実施していた最大限の対応をさらに超えるような最善策を常に考えて提案していました。お客様の言葉を分析して検証することが出来るので、お客様の満足度の向上を目指して取り組んでいました。ある意味SQはもう一歩先のCSであると考えています。

初の異動でグループ広報に。長い時間をかけて準備してきたことが実を結んだと達成感を得られた2年半


―そのあとに広報に異動するんですよね。それは佐藤さんの希望でそうなっているのでしょうか?

佐藤:
広報の時は直井さんから「広報どう?」と提案をいただきました。業務以上に幅広いことをやりたいと考えていた時でもあったので、タイミングが良かったです(笑)。また、今の上司の堀友さんが入社されるタイミングでしたね。当時はBEENOSのPRはそこまで力を入れきれていなかったんですが、堀友さんが入社して、私も異動して、いよいよ同時に本格的にPRに力を入れる段階になりました。

打診されて、最初は驚きのほうが強かったですね。私はそもそも新卒入社でBEENOSが初めてだったこともあって、広報の具体的な業務を理解していなかったんです。打診されたときには直井さんから「佐藤さんは良いものを素直にこれは良いです。とちゃんと伝えられる人だと思う。素直に相手に伝えられることは強いと思う」と言っていただいたんですね。強みだと思っていただいている部分を生かしてやってみようというところから始まりました。自分としては新しいことを始めることは好きだということもありましたね。向いてると言っていただいて、戸惑いもありましたが「やるからには極めよう」と思いました。これから広報として頼られるくらいのレベルになろうと決意しました。

―広報の業務を開始されていかがでしたか

佐藤:
最初は私自身が広報畑出身じゃないこともあって少し委縮してました。PRのイロハを教えていただきながら、早く主力になりたいと考えていましたね。上司や先輩は何でもできる方なので仕事が集中してしまうんですよね。なるべく力になりたくて、必死にメディアや本を読んだり、できる限り多くの業務を任せてもらうようにして一生懸命勉強しました。海外向けのプレスリリースは私が英語できる分カバーさせていただいています。私は元々が広報じゃなかった分、アナログだったやり方をオンラインを活用するように提案したりしていました。当時は色々立ち上げ期で忙しかったので、分担できるように自分のできることをいつも考えて増やそうと思っていました。

一つ嬉しかったことがあって、2019年、BEENOSが20周年の社員総会で、社内のアワードで自立和尊賞をいただいたことがありました。その時、BEENOSの一部として力になれてきているなと実感しましたし、あの日のことは忘れられないです。

―佐藤さんは今のBEENOSのコーポレートコミュニケーション室立ち上げのメンバーなんですね。

佐藤:
そういうことになりますね。当初は今よりも人数も少なくて、まだBEENOSや越境ECというのもそこまでは訴求できていなくて。グループにはたくさんの事業会社やサービスもありました。いわゆるPR業務はもちろんなんですけど、会社や事業の価値を考えたり、コーポレートサイトや営業資料、会社概要も、海外でのイベントにも駆り出されたり、いろんなことをして、立ち上げていきました。そこから入社や異動で力強いメンバーも増えて、今に至ります。

―最初のころとはBEENOSの対外的な印象は変わりましたか

佐藤:
変わったと思います。最初は、メディアの人に BEENOS株式会社ですと名乗った時に「ああ、あのBEENOSさんね」って言われることって、 本当になかったんですよ。むしろ「え、BEENOSって何の会社ですか」と聞かれることがすごく多くて。聞かれる度に越教ECの説明をもう何百回してきたことか…(笑)。それが最近では 「何々のテレビで見ました」とか、「社長って直井さんですよね」と言っていただけることがすごい増えて。おかげさまで連携したいと問い合わせもいただくことも増えて、この2、3年でやってきたことが今形になってるなと感じています。

―極め具合はいかがですか?

佐藤:
いや、いや。まだまだですよ。ただ、リリース1つとっても、文章を書くだけじゃなくて、その構築していく段階でいかにそのリリースを取り上げてもらうかを考えないといけないんですよね。報道資料もそうなんですけど、いかに相手に会社の魅力やサービスの魅力を伝えられるか、だれにどうやって届けるか?そういうことを考える能力はすごく高まったと感じています。その成果はこの2、3年でしっかり実感できるようになりました。それに、点だけではなくてもっと中期で積み重ねていくような、PRを少しずつですが自分で設計するようにして、形になってきたと感じます。

―具体的にどんなシーンで生きてきていますか?

佐藤:
そうですね。最初のころ、何度取材をご提案しても通らない媒体があったんですよ。「そのネタでは取材できません」と言われていて。求められている情報じゃないんだなと把握できるようになってからは提供する情報の方向性をガラッと変更しました。半年以上やり取りを続ける中でテレビ局が視聴者に伝えたいことやメディア側スタンスを理解しなおして、改めて提供情報の構成を考えました。その提案書が通って取材につながりました。メディアの意図を読み取って情報を寄せる、というか方向性を適したものにするということは広報的感覚として身についてきた部分ではありますね。こういった調整を経て目標にしていたメディアに取り上げていただいたり、インタビューにつながることもあったので非常に感慨深いです。ゼロからPRを始めて長い時間をかけて準備してきたことが実を結んだという達成感がありましたね。
 

CS、SQ、PR--これまでの経験を駆使し、ブランディアの海外営業で結果を出せた7年目。現在、海外サイトプロジェクトマネージャーにも挑戦中


―2022年から、ブランディアに行かれましたね。

佐藤:
そうですね。2022年3月からデファクトスタンダードの業務も兼務しています。これも直井さんからお声がけいただいたんです。ブランディアの海外市場を強化するために海外営業にも力を入れていきたいということで、英語話者である私に声がかかったんです。もともと私は幅広い業務に興味があって、海外営業にも関心が強かった私からしてみたら「いいんですか」という感じでした。こういったチャンスをもらえることは本当にうれしかったです。最初はブランディアの事業に飛び込んでみて、知っている人もいなくて営業のやり方のマニュアルもない状態で。大手のマーケットプレイス企業への営業実績みたいなものもなくて、アプローチの仕方が全然わかりませんでした。誰もやったことがないということと、私自身が経験がないことが大きかったですね。PRで培ったアプローチ術も駆使して(笑)。最初の一か月は営業メールの英語文章を同じ内容で10個くらいの言い回しなどを変えたものを作りました。そしてその営業メールを実際に送ってどの文章が返信率が高いのかを検証していました。効果のあった文章を使ってあとはひたすら営業です。幸いにも早い段階で複数の営業が成功して現在は提携が進んでいる段階です。

―語学力も活かせていますか?

佐藤:
そうですね。営業を通して語学力が伸びたと感じています。私は元々英語で会話することが好きなんですが、文章ベースでの実践的な英語にあまり触れてこなかったので話し言葉とは全然違うなと痛感しました。基本的に営業はすべてメールやチャットなので。 実務を通して徐々に改善していった感じですね。それが少しずつうまくいって、今回獲得出来た案件先からも「あなたの英語、日本人が書いてるとは思えない」と言っていただけて少しは成長できたんだなと安心しました。


―現在ブランディアで取り組んでいることは何ですか?

佐藤:
進行している案件に加えて店舗とオンラインをつなぐ施策などを踏まえて海外向けサイトのプロジェクトマネージャー(以下、PM)も務めています。PMも入社一年目からCSをやってSQをやって、様々な経験があるからできるんだなと思います。 顧客目線に立って提案しなきゃいけないんですよね。セカイモンでのCS経験や、サイトのことをよく観察していたからこそ、 改善点を見つけることもできるんです。FAQの内容の精査だったり、適切な英文への修正だったりいろいろなことをしています。1年目からやってきた業務が全部繋がったのが、今のPMなんじゃないかなと思っています。
 

BEENOSで7年間働いてみて 


―7年間働いてみて、BEENOSはどんな会社ですか?

佐藤:
私、仕事がすごい楽しいんです。仕事が楽しいっていうのは、多分業務内容が楽しいだけじゃなくて、BEENOSのメンバーやそれぞれが持ってるパッションが好きなんです。雰囲気がいいですよね。人でBEENOSへの入社を決めましたがそれは間違っていなかったと思います。

―これからBEENOSでやってみたいことはありますか?

佐藤:
色々やらせていただいていますが、もっと海外と日本の距離を縮めたいと思っています。もっと自然に近くなる感じにしたいんですよね。海外の商品やサービスを利用したいと思ったときにBEENOSが間に入ることでより円滑にストレスなく海外とつながることが出来るようにしたいです。海外のサービスのすべてにBEENOSが関わっている状態が当たり前になればいいですよね。

―ありとうございました。